パソコンがインターネットに接続されていなかった時代は、スタンドアローンと呼ばれて戸別の作業の後に印刷するといった事例がほとんどでした。

パソコンの普及が進むと、複数のパソコンを内部ネットワークで繋いでデーターのやり取りをするlanと呼ばれるローカルエリアネットワークの構築が始まりました。この頃は、インターネット黎明期であったことと、パソコン間でのデーターのやり取りは巨大ファイルではなかったので、接続するためのlanケーブルを信号の低下や減衰の少ないものにする必要性はありませんでした。

インターネットが普及し、光ファイバーによるブロードバンドのサービスが広まったことで、従来からあったlanに要求される環境も変化することを余儀なくされました。大容量のファイルのダウンロードや高精細動画のストリーミング配信、パソコン間での巨大ファイルのコピーなどが日常的に行われるようになったため、ネットワーク機器とlanケーブルを高性能なものに替える動きが顕著になります。

1000Mbpsの速度を保証するルーターやハブ、信号の減衰と低下の起こりにくいlanケーブルの需要が高まり、次々に新しい規格とそれらに準拠した製品が販売されました。こうした需要を満たすことのできるlanケーブルとしては、伝送速度が大きくて低下しないカテゴリー5eや6や7、外来ノイズ対策を施したシールド線を独立して持っているSTPケーブルやツイスト状の配線を持ったUTPケーブルがあります。性能と価格は密接に繋がっているので、どこまでの性能を求めるかで必要な投資額が決定されます。